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執筆者の写真百束 比古(HYAKUSOKU HIKO)

その14 美容外科手術の実際―後遺症、とくに顔面のフィラー注入でシコリを形成した場合の処置

私は非吸収性のフィラーを顔に注入するのは、シコリになるから絶対にやってはいけない、と口を酸っぱくして言い続けてきた。しかし一部の自称美容外科医によって使用されてきた。その理由は「ヒアルロン酸のような吸収性物質は繰り返し打たなくてはならず煩わしい、だから半永久的にもつものを注入する、というものであえる。これはとんでもない理由である。シコリを作るだけでなく注入に失敗しても二度と修正が効かないからである。以下にお見せする顔面異物注入の後遺症を見れば、この方法が如何に罪作りなのか、分かって頂けると思う。


顔面異物注入後遺症。



約15年前に韓国でシワ取り目的で非吸収性のフィラーを注入され写真のようになる。一部摘除しステロイド剤服用。


3年前に東京で隆鼻目的で非吸収剤お注入され、シコリ及び変形をきたしたが、何もできず。


20年前に台湾でシリコンと思われる異物を顔面に注入され広範囲のシコリとなるも何もできず。


要するに異物が皮膚浸潤まで来たしたら、皮膚も含めて異物を摘出しなくてはならず、顔面にとんでもないキズアトを遺しかねない。従って何も出来ないというのが本音である。であるから、非吸収性のフィラーは注入してはいけないのである。


次回は、豊胸術術後後遺症の乳房再建について述べる。

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