その20 女性の下腿外傷の形成美容外科的再建。
- 百束 比古(HYAKUSOKU HIKO)
- 2020年10月21日
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女性における四肢の露出部はちょっとしたキズアトでも隠すしっかないような悩ましい部位である。ここでは、下腿の外傷に対する形成美容外科的再建についてお見せする。
車に轢かれて下腿の皮膚欠損を生じ皮膚移植をされたが、陥凹と色素沈着が慕容的には受け入れがたく、薄い皮弁による再建を施行した。

植皮後の状態。

皮弁のデザインはいわゆる腹直筋皮弁だが、特に薄くすることと、一般的な生着範囲を逸脱するサイズである。

左:一回のマイクロサージャリーによる移植後10ヶ月の状態。中:同じく。2回目手術は、バスのタイヤに轢かれて受傷した。

腿

手術前の状態。

1回目手術時の腹直筋皮弁のデザイン。

左:一回目の手術後の状態。中:二回目手術は左鼠径皮弁。写真は皮弁採取時。右:二回目手術後の状態・三回目手術は、エクスパンデッド広背筋皮弁。

背中のエクスパンダを膨らませた状態。

第三回目の皮弁移植がおわってから半年後の状態。

左:運動障害はない。右:腹部の皮弁採取あと。
このような再建は正に再建美容外科である。マイクロサージャリーを駆使した美容外科に他ならないと考える。
これをもって、このコラムを終了する。ご精読いただき深謝申し上げます。
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