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執筆者の写真百束 比古(HYAKUSOKU HIKO)

その6 線状面状瘢痕の処置について

多くの線状瘢痕であたかも面状瘢痕のような、例えばリストカットスカーとか入れ墨除去後瘢痕のようなキズアトの治療について述べる。


いずれの瘢痕もそれが何であるかがわかってしまうことが、修正を希望させる理由である。従って切り取って縫合するのが最も望まれる。しかし、小さい範囲であれば一度で可能であるが、範囲が広いと複数回の縫縮手術が必要である。


エクスパンダという風船のようなものを皮膚に挿入して生理食塩水で徐々に膨らませて、縫縮の回数を一度ないしは二度位に減じることもできるが、あまり現実的ではない。フラクショナルレーザーで瘢痕を少しづつ平坦化することもできるが、完全に消失させることはできない。

一時的に消えたようにするには、かづきテープTMなどの薄いテープを貼ってカモフラージュする方法もある。

いずれにせよ、瘢痕をまとめ方向を変えて何のキズアトかわからなくするしかあるまい。

次回は、真性ケロイドの治療について述べる。



左:かづきテープによるリストカットスカーの一時的隠匿。右:;リストカットの実際。


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